[2012.07.19]
私は昨日も今日も
海の色を見ながら走りました。
こうして毎日海を見る生活になって、
つくづく海って、ありがたいなあって、思います。
その美しさは、見る者を心から癒すのですから。
ところが、どこまでも深い青い海を見てると言うのに、
先人の方々は、昔はもっともっと美しい色をしていた、
と嘆くのです。
実は、沖縄の海も環境破壊が深刻です。
その原因は、珊瑚の減少です。
すでに8割のサンゴ礁は死滅状態で、残りの2割も存続の危機だと
言われているのです。
珊瑚は、植物のように思われていますが、動物で、
クラゲやイソギンチャクの仲間です。
世界を含めると約800種の珊瑚があって、
そのうち約200種の珊瑚が沖縄にあります。
沖縄の海が美しく輝くのは、これら豊富な珊瑚のおかげなのですね。
珊瑚は、動物でありながら、植物のように二酸化炭素を吸収し、
酸素を作りだします。
この特徴を始め、珊瑚には海を浄化する働きが高く、
また、他の生物への影響も含め、珊瑚は地球を美しく守るための大変な働き
を担っているのです。
この珊瑚、水温の上昇や紫外線の強弱によっても危ぶまれる繊細な生き物です。
けれど、何よりも珊瑚に悪影響を与えているのは、私たち人間の生活スタイル
にあったのです。
生活排水による水質汚染、開発による赤土流出、近年では原発による汚染は
甚大です。沖縄には原発は存在しませんが、丸い地球を思うとき、
必ずや本土からの影響は受けてしまうのですね。
そこで、沖縄では美しい海を取り戻そうと自然環境に尽力を向ける幾つもの団体が
珊瑚の植栽に向けて積極的に活動を起こしています。
例えば、ライススタイルの見直しの喚起や赤土流出の防止、
そして、ボランティアのダイバーによる水中植栽など。
では、もしランナーの立場で出来ることがあるとすれば?
最近はそんなことを考えながら走っています。
走ることで海の力になれたら、こんなに嬉しいことはないですものね。
海がキレイであり続けることを他力にまかせず、私たち一人一人が参加する。
自分の美意識が海の役に立てるような、そんな働き、したいと思いませんか?
昨日も今日も海を見ながら走っていて、
そんなことを考えています。
ランニング関連の雑誌・書籍の企画制作をはじめ、42.195kmリレーマラソンなどのランニングイベントのプロデュースを手掛け、ランニングマガジン『クリール』(ベースボール・マガジン社発行)、『ランニング生活』(コスミック出版発行)では、女性を対象とした連載ページを展開しています。
在籍中の早稲田大学大学院では、“走ってキレイになること”を科学レベルで解明しようと、女性の運動習慣と肌の関連について研究中。
自身も走り続けながら、より多くの女性たちへランニングライフを提案しています。
ちなみに女優・本仮屋ユイカの叔母でもあります。